2009年10月2日金曜日

サンノゼ交通事情

少しずつ山積みの仕事を処理している.
私のレスポンスが遅いとお怒りの皆様,
もう少しお待ちください.徐々に動き出しております.

さて,もう帰国して一週間になろうとしているが,
サンノゼの出張について,覚書をもう少し.

サンノゼの街は,いわゆるシリコンバレーの一部である.
(というか中心である)
だからIntelやYahoo, Apple, Adobeなどの本社があり,
これまでのICT分野の中心であったことが実感される.
さらにスタンフォード大学などもあって,
この地域の研究熱,技術開発熱というものは
一時期すごいものであったろうと,容易に想像できる.
さすがに,最近はその勢いもずいぶん無くなったらしく,
あちらこちらに空き事務所,貸しビルの看板を見かけた.

こうしたHigh Educationalな環境においては,
自然,環境問題に住民の関心が高まるのも良く分かる.
またサンノゼはカリフォルニア州にあるので,
環境への政策も多く施行されているのだろう.

まずサンノゼで驚いたのは
(サンフランシスコでもそうなのだろうが),
自転車が非常に優遇されているということである.
サンフランシスコ国際空港から鉄道の乗り換えに使用した
BARTと呼ばれる鉄道には,自転車をそのまま持ち込む
ことができるように広いスペースがとってあり,
車両の壁には立て掛けるためのバーがあった.
ちゃんと,自転車優先スペースと書いてある.

次にサンノゼに行くために乗り換えたCALTRAINでは,
自転車用車両というものがあって,
自転車のホルダ(自転車をそのまま立ててフックできる)の
スペースがあった.
本当に乗客はヘルメットをつけたまま,
プラットホームから自転車をそのまま持ち込んで,
そのホルダにフックしている.
途中,あまりの自転車の多さにホルダは一杯になってしまったが,
その場合は,折りたたみ自転車の人は自転車を折りたたんで,
バッゲージスペースに置くようにしていた.
(折りたたみ自転車も本当に数多く見かけた)

サンノゼ市街のバスでも自転車を乗せることができる.
運転席の前方,バスの正面に(もちろんバスの外側)
自転車を取り付けることができるホルダがあって,
そこに設置して移動する.
そうした状態で走っているバスを見かけた.

とにかく自転車が市民の有力な移動手段のひとつとなっている.
もともとカリフォルニアの健康志向が強い環境もあるだろうし,
雨が少ない天候も自転車がもてはやされる理由のひとつであるだろう.
(移動中の機内でみた"The Soloist"の主人公,L. A. タイムスの
記者も,ロスで自転車に乗っていて,交通事故に遭うところから
話が始まっている)
日本においても,ツーキニストなどといわれ,
近年自転車が広く普及しているが,社会インフラの整備がそれに
追いついていない.
自転車が多い大阪市などは,視察団をサンノゼに送り,
そうした自転車を優遇するインフラの導入を検討してはどうかと思う.

その他,サンノゼの交通事情としては,
日本車をとにかく多く見かけたことが印象に残っている.
トヨタ,ホンダ,三菱など,まるで日本の光景と言われても
そう思ってしまうように,日本車がホテルの駐車場に並んでいた.
価格はそれほど安くないけれど,リセール率も高いらしく,
やはり故障が少なく,燃費のよい日本車の人気が高いのだという.

そういえば,ホテルの近くの十字路で,
テスラモーター社のロードスターを見かけた.
私の脇を走り過ぎていったのだけれど,
確かに静かで,キーンというインバータと思われる音を残していった.
さすがサンノゼ.
日本とは違う.また,ロードスターが街によく似合う.

サンノゼという街はシリコンバレーにあって,
ひとつのシンボル的な役割を果たしているように見える.
我々の未来はこうあるべきだ,ということを示す役割を.

日本でこのような都市が生まれるだろうか?

#ちなみにCALTRAINはやっぱり時刻表通りに走っていなかった.
10分くらいの遅れでは,乗客は怒りもしない.


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