金沢駅で見かけたポップ。
「この人は誰だろう? 確かめに音楽堂へ行こう」とある。もちろん,私はすぐに指揮者の広上淳一であるとわかったけれど(ポップは指揮棒も持っているし),でも知っている人はまだ少ないだろうなぁ,と思った。
ただ,彼が現在オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の音楽監督?に就任していたのを私は知らなかった。私が知っているOEKは,まだ岩城宏之が立ち上げたばかりの頃のもので,それ以来情報はアップデートされていない。
そういえば,最近「広上淳一」の名前を見ることが多いような気がする。NHK大河ドラマ「光る君へ」のテーマ曲(これがピアノコンチェルトっぽくて驚いたのだけど)の演奏指揮者として毎回オープニングに名前を目にしているし,今期のTVドラマ「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」でも音楽監修しているらしいから,毎回タイトルバックに名前が表示されている(そもそもこのドラマは東京音楽大学が協力しているから,教授である広上淳一が監修していても全然不思議はない)。
広上淳一はその軽妙な語り口で,クラシック音楽を身近なものとして解説してくれるので,私は大好きである。ときどきラジオの特集番組でMCを務めることもあったりして,まるで落語家のように紹介されるエピソードはとても楽しいモノばかりだった。
そういえば「さよならマエストロ」でマエストロ役の西島秀俊は,ベートーベンを「ベートーベン先生」と呼んでいる。これは広上淳一がモデルなのだと今気づいた。広上はベートーベン先生と言っていたように覚えている。面白いからたぶんそれを制作側が取り入れたのだろう。もしかするとドラマ内の西島の指揮スタイルも広上淳一の影響を受けているのかもしれない。
残念なことに私はこの10年以上,クラシック音楽の新たな録音を購入したことがないから,広上淳一の指揮の演奏を聴いたことがほとんどない。今度,ぜひ聴いてみたいと思う。作品はやっぱり彼が「先生」と呼ぶベートーベンのものがいいかなと思っている。
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