2024年5月5日日曜日

わが青春のオールナイトニッポン

オールナイトニッポン(ANN)といえば,私にとってみれば受験勉強の友で,青春の一ページを飾るラジオ番組である。

当時は,深夜1:00-3:00が第1部,3:00-5:00が第2部というスケジュールで放送されていた。中学生の頃にはクラスでも聴く人が多くなっていて,翌日になると教室のあちらこちらでANNの話をしていた。当時の第1部のパーソナリティは,中島みゆき,所ジョージ,タモリ,ビートたけし,吉田拓郎,笑福亭鶴光あたりで,私は特にビートたけしのANNを毎週楽しみにしていた。受験勉強をしながら聴くのが毎日で,だいたい2:00過ぎくらいになると眠くて,コーヒーを飲んでも目が覚めないので諦めて床に入るのが常だった。

高校生くらいになると火曜日はとんねるずの担当になっていて(小泉今日子もそのころ水曜日を担当していた),それはそれは楽しみな番組で夜中にクスクス笑いながら勉強したものである(おかげで暗記科目はからきしダメだったが...)。

残念ながら私はネタを投稿するハガキ職人ではなかったけれど,当時の常連の投稿者がそのまま放送作家になった,あるいは芸人になったなんてことは今になってよく聞く話である。とにかくラジオが熱かった。

ANNは今でも,力ある芸人や俳優,アイドルが担当して放送されている。今ではネットでタイムシフトして聴くことができるから,長時間の運転時の眠気覚ましなどにちょうどいい番組なのである。

ただし,芸人が担当している場合は,各番組に常連のリスナーがいて,”ファミリー”のノリが強すぎてちょっと聴くのにハードルが高いと感じてしまう。例えば,オードリーのANN。先日,東京ドームでイベントをやって会場を満員にしたというニュースを聞いても,相当に人気のある番組である。しかし,そのニュースを聞くと固定ファンのネタに自分がついていける自信がない。それが理由でなかなか聴く勇気が起きない...

一方で,まだまだラジオのファンがいてうれしく思う。テレビ全盛期にもラジオの危機感を感じていたけれど,ネット全盛の現代になっても熱いリスナーがいることがうれしい。確かにラジオを聴いている学生は少なくなっているようだし,全国的にもリスナーは減少傾向にあるのは間違いなのだろうけれど,これからも一部の熱いファンがラジオを支え続けるのだろうと思う。

"Video killed the radio star"や"Radio Ga Ga"で歌われるような昔のラジオへの郷愁もあるけれど,ラジオは現代においてもまだまだ新しいファンが入れ替わりしながら支え続けている。ラジオが消えるのはまだ先のことになりそうである。


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