なぜ新幹線は停電しても滑らかに止まれるのか?——緊急停車で実感した「当たり前」の凄さ
昨日,大阪に仕事のため日帰り出張した。金曜日ということで混雑することが予想されたため往復の指定席を少し乗り換えの時間に余裕をもって予約しておいた。 往路は全然問題なかった。しかし復路はいろいろとたいへんだった。 まず,夕方に新神戸ー相生間で停電が発生したらしく,私の乗るはずの新幹線のぞみは約5分遅れで新大阪に到着した。その時間帯に走行していた新幹線が全体的に遅れたらしく,遅れは京都,名古屋に到着するごとに,7分,9分と増加していった。 これは指定席をとった新幹線に間に合わないなと半ばあきらめていると,突然新幹線が緊急停車した。あとから知ったのだけれどどうも関東地方に地震が発生したため,東京ー三河安城間で停電したらしい。 これには本当に驚いた。なにに驚いたかというと,新幹線が停まったことに驚いたのではなく,その停まり方のソフトさにである。確かに品川(あれ,新横浜だったかも)の直前でスピードはそんなに速くなかったかと思うけれど,まるで駅に停車するかのように滑らかに減速が行われ静かに止まったのである。 もちろん電力断の場合に緊急停止するようにシーケンスが組まれているだろうから,その通りに停まったのだろうけれど,本当にその滑らかさに驚いた。停電を検知したのだからたぶんトロリ線への回生運転は行わず機械ブレーキだけで停車したのだろう。通常ならば急ブレーキのショックがありそうなものだけれど機械ブレーキだけであんなに滑らかに止まるなんて感心することしきりだった。 当然,停電なので外部からの給電はないため自動的に非常用電源に切り替えが行われたはずで,車内も非常時モードになった。車内灯は暗くなり車内掲示板には緊急停車の案内が英語で流れていた。すぐに放送で停車の原因を調査する旨が案内され車内に混乱は全くなかった。この時,車内の100Vのコンセントを使用していたのだけれど,そちらも給電はストップしていた。 素晴らしい。本当に素晴らしい。こうした技術があってこそ,高速鉄道に安心して乗車できるのだと静かに感動していた。 30分弱程度の遅れで新幹線はまた動き出した。車内で一晩過ごすようなことがなくて本当に安心した。実は上越新幹線も遅れが出ていて,東京駅では指定席をとっていた新幹線の次の新幹線(出発は16分遅れ)に乗ることができた。結局長岡についたのは23時前。日付を越えなくて良かった。...