2017年7月22日土曜日

ファイナルマスター,師父,The Final Master

先日,テレビでトム・クルーズの「ミッション:インポッシブル2」が放映されているのをチラリと見た.トム・クルーズはまだ若くて,またいつも通り全力疾走していたけれど,どうも私には気乗りがしない映像だった.

なにが違和感があったのかといえば,アクションシーンの人のやられかたである.見事にバレバレのワイヤーアクションであって,カンフー映画を見ているのかと思うくらいである.はっきりいってダサダサである.かっこ悪い.そして,これみよがしに飛び交う白い鳩がウザい.演出がキモい.この鳩を見てこの映画の監督がジョン・ウーであることを思い出した.彼の映画は私とは相性が悪いらしい.

いや,この映画はたぶん2000年くらいの作品だったと思うけれど,このころは香港のフィルム・ノワールなどと言われていて,その頃こんなアクションがはやっていたのかと気づきがっかりした.いまからみると,全然ダメである.フィクションすぎる.「ミッション:インポッシブル」はこのあとのシリーズの方がずっといい.

カンフーアクションは,「マトリックス」シリーズと「グリーディスティニー(Crouching Tiger, Hidden Dragon)」で頂点に達し,その後急速に陳腐化が進んでしまった,と思っている.いまとなっては,人が空を飛んでジャンプするシーンがあったりすると,あまりにもファンタジー過ぎて,すぐにひいちゃうくらいである.それほどカンフー映画は衰退した.

一方,ハリウッドの戦闘アクションは,いかにリアルに見えるかが主流になってきている(もちろん演出はあるのだけれど).「ジェイソン・ボーン」シリーズ,「ジョン・ウィック」シリーズ,そして同じトム・クルーズでも「ジャック・リーチャー」シリーズなどを見れば一目瞭然,実際にある格闘技をベースに,リアルっぽさを追求している(そして華麗さ,「痛そう」さを追求している).フィクションの最たるものの一つであるバットマンでさえ,KFMという格闘技を使っているのだ.そうしたものに目が慣れてしまった私達には,ワイヤーアクションを用いた戦闘シーンなんて白けて見えてしまうのも当然である.

しかし,しかしである.カンフー映画の復権を感じさせる佳作を観てしまった.それは,

ファイナルマスター (師父,The final master)」(2015)

である.監督はシュ・ハオフォン.彼はあの「グランド・マスター」の脚本・武術顧問だったとのこと.どおりで,ストーリーは難解複雑.「グランド・マスター」同様わかりにくい.だから,ストーリーはあまり紹介できないけれど...とりあえずまとめると,

第二次世界大戦前,詠春拳を学んだ最後の熟達者である主人公が天津の町に出てきて,道場を開いて詠春拳を広めようとするのだけれど,弟子を育て天津の道場をいくつも破ることを条件に出される.主人公は天津で妻を娶り,弟子をとり,道場を開くためにいろいろと画策するのだけれど,そのうち軍を巻き込んだ策略に飲み込まれていくというお話.

まず,主人公の佇まいが本当に素晴らしい.リャオ・ファンという役者らしいが,ずいぶん武術を練習されたのだろうと推測される.かなり好印象.ファンになってしまった.調べてみるとベルリン国際映画祭で主演男優賞も受賞している実力派らしい.座っている姿,立っている姿がいい.野望を抱いているが,しかし優しく,そして過去を背負っている,そんな男を正面から演じきっている.

そして奥さん役の人がいい.社会的に差別されている美しい人という設定で,主人公に徐々に惹かれていくところがよく伝わってくる.素敵な女性だ.

他にも天津の武術界の長老やそれを引き継ぐ女性武道家など,芸達者な人たちが作品のクオリティを高めている.

そして特筆すべきはアクションである.たいへんにおもしろい殺陣で,実にリアリティがある.技が速すぎてよく見えなかったりするのだけれど,何度も見直す価値がある映像である.私がカンフー映画に期待するのは,「これだよ,これなんだよ」と指を指して言いたいアクションなのだ.

この映画では徒手格闘ではなく,武器術での戦いがメインなのだけれど,本当にいろいろな武器が出てきて,それを見ているだけで楽しい.そして興味深い.これを監修した人は(監督らしいけれど),よほど幅広い知識をもっていることは間違いない.ちなみに主人公は詠春拳なので八斬刀をメインに使っている.

この映画は,ストーリーよりもアクションを楽しむべき映画なのは間違いないのだけれど,それだけでなく,役者が醸し出している雰囲気,佇まいを楽しむ映画である.そして,カット,撮影法も正統派で,どのシーンも美術的に素晴らしいということもぜひ付け加えておきたい.

★個人的には5点満点中4.8点である(減点は,ストーリーの難しさと,弟子の恋人のダサさで-0.2点)

#舞台の天津というのは武術が盛んで,人々の気がかなり荒かったと言われている

2017年7月20日木曜日

パワエレ動画募集中! --- 電気学会 半導体電力変換技術委員会 コンテスト始まる ---

パワエレ」と聞いて,その内容が思い浮かぶ人は本当に少ないんじゃないかな.「パワエレ」は「パワーエレクトロニクス」の略で,電子工学(エレクトロニクス)で電力(パワー)を制御しようとする工学なのだ.

実は私たちの身の回りはパワーエレクトロニクスであふれていて,たとえばエアコンや冷蔵庫,炊飯器,そしてノートパソコンや携帯電話の充電器など,パワエレが使われていない電気製品なんて見つけるのが難しいくらい.

もちろん発電所から私たちの家庭まで電力を送る「送電」,「配電」という電力分野でも大きな役割を果たしているし,工場のモータの多くはパワエレで制御されている.電車だってそうだし,最近では,電気自動車,ハイブリッド自動車だってパワエレで動いているのだ.

でも「パワエレ」は,だいたい人の目に触れにくいところにある.技術が進めば進むほど,高機能になるけれど,どんどん装置のサイズは小さくなり,重さも軽くなり,ますます人の目から隠れてしまう.縁の下の力持ちといえばかっこいいけれど,正直もう少しだけ陽の当たるところに出てきて,みなさんの注目を浴びてほしかったりする技術なのだ.

そこで,電気学会のパワエレの人たちは考えた.
パワエレの良さ,面白さがわかってもらえる装置を作って,その動画を上げてもらったらどうだろう,と.どんな装置でもいいから,おもしろいことができたらその動画をUPしてもらって,他の人たちにパワエレの面白さをアピールしてもらいたい.そしてまた刺激を受けた人たちが,別の装置を作って面白い動画をUPして欲しい.私たちには思いつかなかったようなアイデアが出てくるかもしれない.

そんな期待をもって,パワエレの動画コンテストが始まりました
(ということで,電気学会半導体電力変換技術委員会に所属する私もお手伝いするべくこの紹介記事を書いています)
賞金もでるようです.
アイデア勝負なので,だれでも賞金獲得のチャンスがあります.
詳細は下記のURLに載っています.
一人でコツコツやる電子工作に飽きた人,ぜひぜひご参加をお願いします.
もちろん,大学,高校,中学,高専のみなさんもお待ちしております.
もしもまた進展があったら,このブログでもご紹介したいと思います.

■電気学会 産業応用部門 半導体電力変換技術委員会
パワーエレクトロニクス動画コンテスト  応募要項ページ

http://www2.iee.or.jp/~dspc/movie.html

※ 海外のパワエレ研究者もいろいろと動画をUPしているので機会をみて紹介してみたいと思います

2017年7月18日火曜日

サルが,イノシシが,そしてクマがでた

私の住んでいるところは自然に囲まれた山奥で,車で走っていても脇からシカがでたり,川ではオオサンショウウオがいたり,散歩していてもタヌキかなにかが木を渡っていたり,といろいろな動物に会うことが多いのだけれど,今年はなにかがちょっと違う気がする.

まずサルの目撃情報が多い.こうした情報は町のメーリングリストで流れてくるのだけれど,今年の春は頻繁に「サルに注意」のメールがきた.

次に,イノシシ.そもそも私の住んでいる町はボタン鍋,すなわちイノシシの肉の鍋が有名で,イノシシも住んでいるのだけれど,人がいるところにはこれまであまり降りてこなかったように思う.しかし,今年はたびたび目撃情報が流れてくる.

そしてクマ.親グマだけでなくコグマの目撃情報もある.道路脇だったり,川辺だったりとかなり民家に近いところで目撃されている.

今年は確かに暑いけれど,なにかこれまでと違うのだろうか.動物,それも大型動物の目撃情報が多いような気がする.昼間も怖いけれど,夜間にクマに出くわしたりしたら,とても逃げられる気がしない.クマにあったら目をそらさずに後ろに距離をとる,などとメールにはあったけれど,とてもできそうにない.散歩するときは,とにかくうるさく音を出して,向こうが避けてくれるように努力するしかないかな.

2017年7月16日日曜日

休日になるとマナーの悪いドライバーが増えるのではないか

今日も自動車に乗ったのだけれど,休日に乗ると腹が立つことが多い.運転マナーが悪い車が多いのである.腹が立つどころか,危なくて仕方がない.本当に困るのである.

今日も,目の前で何度も車線変更する車がいた.車種はレガシーなんだけど,マフラーは明らかに代えてあるような音だった.急にハンドルを切って私の前に割り込んで,少し空いたと思ったら隣の車線へ行き,また前が詰まると私の前に入ってくる.しまいには私もクラクションをならしたけれど,なんとなく「休日の走り屋」なのだろうと推測される.

家族連れの車も怖い.家族と会話に夢中になっているからか,家族にいい格好を見せたいからか,やはり車の流れから外れる運転をする.特にフットブレーキを変なタイミングで踏むことが多い.後ろの車はそのたびにぎょっとする.

今日の昼間は車の量が多かったのでところどころで流れが淀むのはしかたがないけれど,彼らのような車がまた渋滞に輪をかけているのは間違いない.しかし,平日の朝の通勤ラッシュでは,同じように車の量が多いにも関わらず,そうした車は少なく,車はある程度の速さでうまく流れている.みんなマナーをわかっているのだ.それをわからない休日ドライバーが多くなると,無理な運転をする車が多くなるのではないかと思う.

何度もいうけれど,車に乗っていると(特に中途半端な高級車やスポーツカーにのっていると),ドライバーは密室である車内で有能感に満たされて,欲望の抑制が効かなくなりやすい.車を降り,顔と顔をあわせることができる状況で,行列に割り込むことをしようとする人間は少ない.しかし,車の力を借りれば,割り込みをする人間は増えるのである.私はそうした人間にはなりたくない.

2017年7月13日木曜日

妖怪「ヒダリ」は熱中症?

最近特に暑い.
ただ暑いだけではなくて蒸し暑い.

こうした気温と湿度の中,やはり熱中症に気をつけないといけないと思う.
昔もやはり熱中症によって体調を崩す人も多かったのではないかと思う(今よりも涼しく,エアコンもなかったので,もしかしてそんなに倒れる人はいなかったかもしれないとも思うけど).

もしも熱中症などで倒れたり,気分が悪くなったりしたら,昔の人はなにが原因と思っただろう.私は,「ダリ」とか「ヒダリ」とかいう妖怪のせいにしたのではないかと思う.いや,「ダリ」によって力が抜けたり,気分が悪くなったりしたという伝承は,実は熱中症とか,貧血とか,そうした生理現象を指していたのではないかと思うのである.

妖怪のせいにするのは,なにも現代の子供たちだけではない.昔の人も,不可思議なことの原因を妖怪をもちだして説明することによって,ある意味,安心していたということなのだろうと思っている.

2017年7月12日水曜日

「怒る」ということ

今日は朝から怒ることがあり,その後自己嫌悪となった.
「怒る」ことのコントロール(いや,怒らないことのコントロール)は,いまだ難しい.

「怒る」といっても,感情をすべて爆発させるわけでもなく,それなりに抑制しているのだけれど,できれば「怒る」という感情自体をなんとかなくしたいものである.

「怒る」というのは,自分の「失望」,「喪失」等の傷つく感情に対する防衛反応である.そうでもしないと,自分の心が耐えられないのだ.その感情から意識をそらすために心は「怒る」のである.

「怒り」のコントロールに関する理論や書物は山ほど出ているけれど,結局は自分の未熟さに帰結される.まだまだ修行が足りないということなのだ.

しかし,一度でいいから,なにもかも構わず「怒り」の感情にまかせて暴れてみたいと思うこともある.そのときはスッキリするのだろうか.それともやはり悲しい気持ちになるのだろうか.

2017年7月11日火曜日

ミントチョコを試す,ハーゲンダッツ,ベイク

ミントチョコを試すシリーズ.

■ハーゲンダッツミニ,ショコラミント
アイスが白くて緑ではない.予想通りミント味がほのかで上品.チョコの量のバランスもいい.しかし,これがミントチョコかといわれると,ちょっと上品すぎて違うといってしまうかも.でも美味しいことには間違いない.量より質を求める人向け.

■ベイク,ミント
ベイクシリーズで中身がミントクリーム.ミントの爽やかさがあまり感じられない.冷やして食べたほうが美味しいかもしれない.全然ミント感が足りない気がする.食べたあとがものたりない.

もっともっとミントらしいミントが効いたチョコが欲しい.まだまだ探究の旅は続く.

2017年7月10日月曜日

寝苦しい夜,影女をみる

まだ7月だというのに,こんな蒸し暑くて寝苦しい夜.
2階にある寝室の窓のカーテンを見てみると,
月明かりにいないはずの女の影が映し出される.
...影女である.

なんと情緒に満ちた妖怪なのだろう.
音もなく,ただ女の影が映るだけである.

もちろんカーテンを開けても誰もいない.
そもそも人が窓の外に立つなんてありえないシチュエーション.

私はぞっとして,タオルケットを頭からかぶり,ただふるえながら寝るしかない.
でも,夜の蒸し暑さだけは少し減じた気がする.

#鳥山石燕の今昔百鬼拾遺の図版では,女の影は障子に映し出される.
本当に日本情緒あふれる妖怪だ.

2017年7月9日日曜日

趣味はなんですかと訊かれたら,なんと答えよう

「趣味はなんですか」

と尋ねられることがある.まぁ,私が訊かれることは最近はほとんどないけれど,就活中の学生にとっては聞き慣れた質問なのだろうと思う.

クリエイティブな趣味を答えるのがよいらしい.
私の趣味は,読書,音楽鑑賞,映画鑑賞なのだけれど,これらは平々凡々すぎてあまり良い答えではないことになる.受け身のものばかりで自分がなにかを創作するというクリエイティブなところがないからである.そこで,このブログに映画などの感想を書いているわけで,そうすれば少しは自分からなにかアウトプットが出てくるし,そのアウトプットから私らしさも少しは感じられることになるだろう.

合氣道は趣味ではないのかとも訊かれたことがある.しかし,合氣道は趣味と呼ぶには少し重みが違う.もっともっと生活の中に息づいているし,決して気晴らしで行うものでもない.趣味というよりも,哲学と呼ぶべきものである.でもそう答えると,合氣道をやっているからなにか違うことがあるのかなどと訊かれ,困ってしまうので,あまり答えないようにしているのも事実である.「武道」を稽古していると,なにか立派そうなことがあると世間に思われているけれど,それは大きな誤解であると私は思う.素晴らしい人もいるけれど,そうでない人も多い.その点では他の趣味と変わらない.

2017年7月5日水曜日

探偵✕仮面ライダー=仮面ライダーW

平成に入って仮面ライダーは数えるほどしか見ていない.すぐに息子は大きくなってしまったし.それで,記憶に残っているのはフォーゼでも電王でもなく,そしてカブトでもない,仮面ライダーWなのである.

この仮面ライダーW,今度はマンガになるとの記事を最近読んだ.そうなのだ.マンガになりやすい設定.まず物語はバディものであり,ふたりで組んで探偵をするのだ.一人が探偵のハードボイルド(物語内ではハーフボイルドと呼ばれていたが)で,残る一人が超天才の変人.この2人が組んで一人のライダーに変身する.変身時にはガイアスティックと呼ばれるUSBメモリみたいなものをベルトに差し込むのだ.これがなかなかカッコいい.

主演は,桐山漣と今をときめく菅田将暉だった.悪役のボスは寺田農で,かなりの貫禄.その他,映画では吉川晃司もライダーだったりして,私好みの俳優ばかりだった(ラーメンズの片桐仁もゴキブリ怪人役ででていた).悪役のキャラデザインも寺田克也でツウ好み.

そしてなにより探偵ものというのが私の大好きなところ.事件編と解決編の2話完結構成でこれもマンガになりやすいのではないだろうか.とにかく,仮面ライダーで探偵という設定がワクワクさせる(フィリップ風にいうと「ゾクゾクするね」).

マンガはすっかり読まなくなったけれど,このマンガは少し読んでみたい気もする.どんな変身をするのだろうか.それだけでも楽しみ.