2009年10月1日木曜日

サンノゼ出張の機内で映画を8本観た

映画を観るのは大好きなのだけれど,
最近はめっきり映画館に足を運ぶことが
少なくなった私.
DVDを借りてきて観る時間もなく,
学生時代は月に1~2本は観ていた
映画も今では一年に5本程度.
それも映画館ではなく,
ほとんどが海外出張の飛行機の中である.

先週のアメリカ,サンノゼへの出張の
往復の機内でも,映画を何本か観た.
昨年のギリシャ出張の際に利用したエミレーツ航空では,
オンデマンドで目の前のディスプレイで映画を観ることが
できたのだけれど,今回のユナイテッド航空では,
昔ながらのブロードキャスト式.
すなわちディスプレイに放映される映画を,
こちらが時間をあわせてみなければならなかった.
(ファーストクラスやビジネスクラスなどでは
オンデマンドで観れたかもしれないが)

往きの機内では眠たさもあって,
観た映画3本すべてが中途半端,すなわち
最初の方を少し見逃してしまった.
とりあえず観たのは,次の通り.

"TERMINATOR SALVATION"(ターミネーター4)
これこそ半分くらいからしか観ていない.
最後の種明かしに至る伏線を全然理解していないので,
面白さ激減だった.しかし,もうネタばれしたので,
もう一度観る機会はないだろうなぁ,と思う.
ということで評価不可.

"Angels & Demons"(ダヴィンチコード2)
9割方は観ることができた.
しかし1作目も観ていないので,内容にいまいち興味がわかない.
映画としても,人物の掘り下げが浅く,結局イマイチな印象.

"The Proposal"
サンドラ・ブロック主演のラブコメディー.
就労ビザのために部下と偽装結婚をするはめになった
やり手の女性編集者.
しかし,いろいろな出来事を乗り越えていくたびに,
二人は本物の恋人同士になっていくという
アメリカにありがちなハッピーな物語.
しかし,3割程度しか観ていない.
しかし,これが一番面白そうだった.
残念ながらアメリカに到着してしまい,見逃すことに.
これを一番初めに観ればよかった...

一方,復路は往路の失敗を繰り返さないよう,
11時間40分の飛行時間を一睡もせずずっと映画を観ていた.
結局5回観た.最後の方は,頭痛がひどくなった.

"STAR TREK"
これが一番面白かった.
実は,最初に一回見て,最後にもう一回見直した.
それほど良かった.疲れていた頭に最高の映画である.
科学考証的には突っ込みどころ満載なのだけれど,
とにかくエンターテイメントに徹していたし,
コバヤシマルテストなど,トレッカーにも十分楽しめる
エピソードもちりばめられている.
まずはカークを演じる俳優が大変魅力的.
スポックやマッコイ,スコットなどの俳優も非常に素敵で,
その後を演じた俳優と比較しても見劣りがしない.
スールーを演じたのは,韓国の俳優で,
確かアメリカのTVドラマか映画で主演をしていた人だったと思う.
なかなか東洋人のおかしみを出していてよかった.
しかし,この映画は若き日のカークやスポックの姿を
描いているのだけれど,基本的にはその後に続く
ストーリーとは異世界,パラレルワールドの話になっている.
今後,スタートレックの映画が作られる時には,
一体どちらのストーリーに準拠していくのだろうと
ちょっと考えてしまう.
採点は星4つ(5つが最高点).

"The Soloist"(路上のソリスト)
これは結構重い映画だった.
ジュリアード音楽院にまで入学した
才能に恵まれた黒人チェリスト.
いまではその精神的な問題なために,
路上生活を強いられている.
その彼は,たまたまロスアンジェルスタイムスの記者と
知り合いになって,コラムで紹介される.
その記事は大変な話題を呼び,
彼は本物のチェロを手にし,再び音楽を奏で始める.
記事は多くの市民の心を動かし,市長は路上生活者の
救済策を提案する.
そしてその記者は賞まで受賞し,
路上のチェリストを救おうとするのだが...
***
観ようによっては,路上で生活する不遇な音楽家の
また新たな生活の始まりを描いた映画ともいえるけれど,
私にとっては,その記者の行動(時に自己満足的で,
功利的で,感情的となる)に感情移入してしまい,
ひどく疲れる映画だった.
記者の嫌な性格に自分が投影されているようで,
楽しんで観ることなどできなかったのである.
ベートーベンの音楽があちらこちらで流れるのだけれど,
それらも全然楽しめなかった.
かなりへヴィな映画だった.
採点は星3つ.
映画としては良くできていると思うけれど.


"The Hungover"
とにかく笑えるコメディー.
友人の結婚前のバチェラーパーティーのために
4人の仲間がラスベガスに旅行する.
最高級ホテルのスイーツに部屋をとった4人は
街に繰り出した.
しかし,翌朝起きてみると,結婚前の友人の姿は見えず,
スイーツの中はグチャグチャ.
ニワトリが歩き回っているし,浴場にいけば
なんと本物のトラがいる.
友人を探しに街へ出かけようとすると,
乗ってきたベンツはいつのまにかパトカーにかわっている.
しかし,残された3人はひどい二日酔いで,
昨晩になにか起こったのか全く覚えていないのである.
残された手がかりをもとに,
消えた花婿をさがしにいくというストーリー.
***
アメリカでも興行収入1位になっただけのことはある
とにかくバカバカしくて笑える映画.
飛行機では,女性がとなりの席に座っていたのだけれど
私は笑いをこらえることのできず,
身体をひくひくさせていたので,
ずいぶんと気味悪がったに違いない....
バカバカしさの中に男の友情も感じられて,
これは間違いなく人におススメできる映画である.
採点は星4.5つ.
スタートレックよりも高い得点だけれど,
2度観ようとはあまり思わなかったので...

"Imagine That"
エディ・マーフィー主演のハートウォーミングな映画.
金融コンサルタントのエディ演ずる主人公は,
家庭よりもなによりも仕事を優先するエリート.
7歳になる娘と過ごす時間もほとんどない.
しかし,エディはライバルに敗れ,仕事に失敗してしまい,
自信を喪失するのだけれど,娘の想像する
ファンタジーの世界から思わぬヒントを受けることになり,
仕事はまた成功の一途へ.
娘との信頼関係も築かれようとしていたのだけれど...
***
仕事優先のパパというありがちな設定だけれど,
今の私には耳が痛いストーリーだった.
結局,家族を優先することになるのだけれど,
私だったら子供との信頼関係を取り戻すことができるだろうか?
そんなことを考えていたので,あまり笑うこともなく,
観終えてしまった.
分かり切った結末だけれど,それでも
最後は胸が熱くなる,そんな家族向けの良い映画だった.
採点は星3つ.
日本では公開しないのかな.
最近日本ではエディ・マーフィーの映画って
公開されていなような気がする.
サンノゼでもテレビでエディが主演している
知らない映画を放送していた.
エディそっくりのロボット(実は宇宙船?)の中に,人間そっくりの
小人宇宙人が乗っていて,それが街にやってきて,
いろいろな騒動を起こすというもの.
"Meet Dave"というタイトルだったかな.
少なくとも日本では話題にならなかったような気がする.
私はこのテレビ放送を見なかったけれど...
(テレビといえば,以前NHKで放映されていた
「チャームド魔女3姉妹」(だったかな?)が毎朝2話ほど
放送されていて,それはサンノゼのホテルで観ていた)

以上,機内で観た映画の感想のまとめである.
これだけ観ると日本についたときはさすがにフラフラだった.
しかし,次に映画を観ることができる機会はいつになるかわからない.
そう思うと,今回の9hr 40min + 11hr 40min = 21hrs 20minの
フライトもそれほど苦にならないものである.

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