中国に行ってきた。
分散電源に関するパワーエレクトロニクスのシンポジウムへの参加,
合肥工業大学の見学,
浙江大学の訪問,が目的である。
IEEE主催の分散電源に関するシンポジウムは今回が第1回目で,
それが中国で開かれたことに意味があると思う。
分散電源とは,新エネルギー(風力,太陽電池,燃料電池等)などに
関する発電システムであり,今後私たち将来のために必須の技術である。
一方,パワーエレクトロニクスはエネルギー応用,
産業応用に近い分野であり,
その分野でシンポジウムが開かれるということは,
いよいよ本格的な導入が近いのだと言える
(これまでとは異なり大量導入するためには,また技術が必要なのだ)。
中国というのは,現在電力不足である。
毎年,巨大な電力システムが増力されているのだが,まだ不足している。
最近では一年に増力された電力設備は,東京電力総容量に匹敵する。
東京電力というのは,実は世界最大級の電力会社なのであり,
たぶん民間会社であれば世界一だろう(ちょっと自信が無いけど)。
それがたった1年間で増えているのだ。
これがどういう意味を持つか,だいたいすぐに予想できる。
エネルギー不足,環境問題,燃料の高騰。
決して対岸の火事ではないことは,日本も既に実感している。
これを救うには,やはり新エネルギーの利用と効率の改善しかない。
だから分散電源とパワーエレクトロニクスなのだ。
中国では計画停電(あらかじめ停電が予定されている)が
数年前には当たり前に行われていた。
いつかそのようなことが世界のあちらこちらで,
もちろん日本でも行われることになるかもしれない。
そうならないように私たち研究者・技術者は努力している。
しかし,技術的進展はその需要の増加に追いついていない。
結局のところ,現在は人々の省エネ努力に頼るしかないのだ。
世界を救うのは,限界がある科学技術ではなく,
人々の心を変える偉大な哲学者の出現なのかもしれないと
思ったりもする出張帰りの私なのである。
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