昨日紹介したメーカの方とのお話の続き.
このブログでも何度も話題にしているが,
会社の現場では個人で働くということはほとんどない.
だいたいが課やプロジェクトに所属し,
そのグループのメンバーと協力して仕事を行う.
だからこそ,コミュニケーション能力が重要視されているのだ,
という話をしてきた.
だが,現代の若者はグループで働くということに慣れていない.
確かに,大学までの人生では部活動でサッカーや野球などをしない限り,
個々人で生きてきても問題がないことも多い.
そうした人たちは,自分の働いた能力に見合った分の報酬がなければ,
たいへんな不満を持ちやすい.
もちろん,それは当然のことである.
しかし,実際の会社において,
個々人の働きを正しく評価できることは可能なのだろうか?
グループで仕事を進めるという条件のもとでは,
個人の業績の評価は非常に難しいのではないか.
結局個人の努力はグループのため,会社のためなのである.
それが日本の社会のシステムなのである.
私はこれが悪いとはそれほど思っていない.
もしも正確に個人の業績を評価しようとしたら,
仕事の内容を完全分業化することが必要だ.
それは,もう単純作業か,
あるいはデザイナー,俳優などの個人の仕事しかできないだろう.
そのメーカの方は,サッカーと同じだとおっしゃっていた.
すなわち,個人の能力も大切だが,チームプレーも大切なのである.
ラグビーではないが,時にはOne for Allの考え方も必要なのである.
日本の現場においては,チーム力ということが重視されてきた.
確かに悪い面もあるが,これまでは比較的うまくいって
日本の技術力は支えられてきたのではないかと思う.
これが欧米や中国のように個人主義にシフトしていったとして,
日本はこれまでのように発展し続けることはできるだろうか.
日本のチーム力というのは,世界でもいまでも注目されている
一つの大きな特長なのだと思っている.
もちろん,悪い面も多々あることもわかっている.
単純な年功序列がいいとは私も思っていない.
しかし,完全な能力主義となり,
だれもが自分の仕事の責任しかとらない,という事態になったら,
日本の会社は成り立たなくなるのではないかと思う.
だれもがちょっと能力が上がれば,よりよい待遇を求め,
それが見田さんれなければ,他社へ移ってしまう.
そんな状況で人を育てるということが可能だろうか.
チーム力は発揮できるだろうか.
若い人が会社を辞める原因のひとつに,
自分の能力が評価されないという不満があるという.
確かに搾取されている若者も多い.
そうした若者は転職が可能であればそうすればよいと思う.
しかし,日本の現場ではチーム力も重視される.
そこでは,個人プレーだけが評価されるわけではない.
チームのために働くという覚悟も必要である.
そのことは忘れないようにしたい.
#何度も繰り返すが,グループでの仕事が嫌な人は,
大学教員になるというのもひとつの手である.
その代り,学生相手に苦労することになるけれども(笑).
2007年8月24日金曜日
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