2008年11月19日水曜日

冬到来,第九の季節

今朝は寒かった.
冬の到来を感じる.
一度治った風邪もぶり返しつつある.
復活は少し遠くなりそうである.

学校に向かう車中でNHKのFMから
流れてきた音楽は

ベートーベン,交響曲第9番

であった.
つくづく年末だなぁ,と思う.

演奏は,ゆったり構えたおおらかな演奏で,
ドラマティックにわざと盛り上げていこうという
感じがなく,なかなかに好印象.
最近はテンポが速めで,
フィナーレに向かって加速していくような
スタイルが多いから,たまにこうした演奏を聴くと
ほっとする.

毎年12月になれば,東京では毎週どこかのホールで
第九が演奏されるようになるが,
残念ながら私はたぶん1度しかこの曲の生演奏に触れたことがない.
(最近は記憶がずいぶんと曖昧である)
指揮者はたぶん佐渡裕 氏で,オケは日フィルだったように思う.
(あれ,新日フィルだったかな)
博士の学生時代,先輩に連れられて演奏会に行ったのだった.
その頃は,まだクラシックを聴き始めたころで,
ステージの上の人数の多さを見て,ドキドキしたものである.
佐渡氏の指揮は,式台の上でジャンプをする豪快さで,
思わず微笑んでしまうようなものだった.
汗もびっちょりという感じで,
とてもハートフルな演奏会だったように思う.

そして,第九というのは生演奏にかなうものはないのだろうと
そのときに思った.
特に合唱のボリュームが圧倒的なのだ.
海外では,合唱の人数がそれほど多くないと聞く.
日本のそれは世界に誇れるくらいのものらしい.
この曲は第1楽章から第3楽章までも,
かなりのスペクタクルなのだけれど,
(特に第1,第2楽章はすごい)
やはり第4楽章の合唱との兼ね合いの迫力が
なければ,この曲の魅力は半減してしまうのではないか.
生演奏に触れたときの圧倒的な印象は
ずいぶんと私のこの曲に対するイメージを変えてしまった.
またいつか第九を聴きにコンサートに足を運びたいものである.

ラジオの録音は,ベーム,ウィーンフィル,
歌手はギネス・ジョーンズ他のものだった.
このCDは所有しているのだけど,
演奏なんてどんな感じだったのかすっかり忘れてしまっていた.
でも,久しぶりに聴くこの曲はとても素敵だった.

この曲のCDは私は何枚くらい持っているのだろう.
最も有名なのは,もちろんフルトベングラーのものなのだけれど,
カラヤン,バーンスタイン,ジンマン,ブリュッヘンなども
持っていたような気がする.
しかし,私がその中で一番好きなのは,
実はセル&クリーブランド管のものだったりする.
セルの身だしなみを整えたような清潔な演奏は
何度聴いても飽きない.

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