購入した雑誌を見ていて,
「ビクトル古賀」氏のお姿を発見.
1935年生まれというから,75歳ということになる.
お元気そうでなによりである.
といっても,別に個人的な知り合いではなく,
ただ凄い人だと尊敬しているだけなのだが.
1980年代後半のこと(たぶん1989年頃?),
私は代々木の体育館にいた.
「サンボフォーラム」というイベントを見るためである.
いまでこそ,「サンボ」といえば,
ロシアの柔術として有名だけれど,
その当時は,いわゆる「謎の武術」だった.
それが,一般の場で公開されるのだという.
当時から格闘美オタクだった私は,
見に出かけたのである.
ただし,チケットは雑誌の懸賞で
あたったものだったかもしれない.
「格闘技通信」か「ゴング格闘技」か,
それ関係の雑誌で.
会場に着くと,本部にビクトル古賀氏がいた.
それをいきなり見つけてずいぶん興奮した.
知らない人がいるかもしれないので,
ビクトル古賀氏を簡単に説明すると,
1970年代にロシアに渡り,
サンボマスター(ロックバンドではない)として
ロシア人からも尊敬されるほど強かった,
それはそれは伝説的な人なのである.
彼が編み出したビクトル投げは,
私もずいぶんと練習したものである.
ちなみにビクトル投げとは,
相手に河津掛けをかけて相手が後ろに飛ばない場合に,
自分から前転するように相手の前に捨て身をすると
同時に相手の足を刈って膝関節を決めるとともに,
肘関節も逆を決めるというものである.
(と説明していても分かりづらいので,
どこかの動画で見つけてください(笑))
さて,イベントはロシアからきたサンボの選手たちが,
会場のレスリングマットの上で,様々な技を
披露することで進められた.
柔道と違ってサンボは種々の関節を極めることが
許されているので,合氣道でいうところの
小手返しなどの技を使って,相手を極め投げるところが,
印象に残っている(あれ,これはコマンドサンボだった?).
また,飛びつき腕十字固めや膝十字固めなど
当時あまり一般的ではなかった技が次々と披露されて,
私はひとり(当然ひとりで会場に行っていた)興奮しきっていた.
「凄いなぁ,凄いなぁ」とブツブツ言っていたら,
目の前にゴツそうなスーツ姿の男たちの団体が来た.
「猪熊功」氏だったと思う.
(今思うと,勘違いの可能性もあるけど)
もう大興奮!
「猪熊功」といえば,なんたって,
東京オリンピックの金メダリスト.
あの「YAWARA!」のおじいちゃんのモデルにも
なった人である.
(因みに,YAWARAちゃんの苗字は「谷」ではなく「猪熊」)
しかし,とてもサインとかもらえる雰囲気はなかった.
そのうち,当時UWFでブイブイいわしていた,
プロレスラーの前田日明氏が,
安生氏と宮戸氏を引き連れて会場に登場し,
会場は異常な盛り上がりに.
(実は会場の人数は意外に少なかったけど)
サンボの技をプロレスの技と比較しながら
解説を行った.
(受けは安生氏だったと思う)
確かこれはすごく短い時間で終わってしまって,
残念に思ったことを覚えている.
私はひとりで興奮しまくっていたのだけれど,
誰ともその興奮を共有することなく,
下宿に帰ったのだっけ.
今思うと,かなり可哀想な学生だったのだなぁとため息.
今日は久しぶりにビクトル投げでも
練習してみようかしらん.
いやいや,今の身体では,
ちょっと危なそうである...
身体能力の衰えを感じてさらにため息...
2010年7月16日金曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
アイアンマン2
「アイアンマン」を観た あとに 「アイアンマン2」(2010年) を観た。「アイアンマン」がヒット作となり,続編が作られた。だいたい続編というのは面白さがいくぶん減るのだけれど,この続編は1作目に負けないくらい面白かった。 敵役を演じるのがなんといってもミッキー・ロークなのであ...
-
本ブログのコメントに, (電力)供給過多になるとなぜ、発電機の回転数が上がるのか というご質問をいただいたので, それについての回答を少し. (すみません,コメントいただいていたのに 気づくのが遅れました) 発電機の回転数は,個々の発電ユニットで見れば, 発電...
-
私が担当している「電気機器」という講義においては,「磁気回路」,「 直流機 」,「 同期機 」,「 変圧器 」,「 誘導機 」を取り扱う.「磁気回路」は機器ではないので,残りの4つの電気機械について学生のみなさんは勉強することになる.さてここで,「直流機」,「同期機」,「誘導機」...
-
Googleをはじめとして, 検索ツールなしでは仕事ができない, というところまで現代の私たちは来てしまった. 特に研究分野においては, 過去の研究のサーベイ,現在の市場調査, 世界の装置のリストアップなど, もう検索ツールの便利さ無しでは, 考えられない状況である. こうした状...
0 件のコメント:
コメントを投稿