2011年2月22日火曜日

親は無くとも子は育つ.先生も無くとも学生は育つ

とにかく忙しい.
昨日は修士論文の研究発表会があり,
22名の修士2年生の発表を,
ずっと聞いていた.

今日も月末ということで,仕事が山積.
おまけに,学生の卒論や,投稿論文の
下読みもあって,自分の時間が全然とれない.

明日は明日で,卒論発表会.
学部4年生の成果を聞くことになる.
本当に,この目の前の仕事をどうやって
こなしていくか,難問である...

しかし,修士2年の発表を聞いていると,
さすが,と思わせられることが多い.
もちろん,そうではない人もいるのだけれど,
概して,しっかりと発表をしている.
頼もしい限りである.

学部4年生で研究室に配属したときには,
本当にスキルが無い.
研究態度が甘い.
だいたい頭を抱えさせられる.

それがどうだろう.
3年も経てば,このように立派になるのだ.
こうして学生が育つだけでも,大学が社会に対して
大きな役割を果たしていると思う.

とはいうものの,自分が教員として
どれだけそれに貢献しているかは
はなはだ怪しい.
「親はなくとも子は育つ」とはよくいうけれど,
研究室の中で学生が成長していくのも,
そうした状況である.
もちろん研究の相談や論文の書き方などは
指導するけれど,研究者としての心構えなどは
彼らは自然に身につけているような気がする.
いつのまにか,研究の進め方の勘どころを
マスターしているのだ.
いつも私は彼らに小言を言っているけれど,
やっぱり彼らは才能があるということなのだろう.

今日も,研究室のOB二人が,
リクルートではあるけれど,訪問してくれた.
もうすっかり大人である.
あぁ,人は成長していくのだと
あらためて実感した.

思うのだけれど,私になんて恩を感じなくていい.
(本当に何もしていないし...)
勝手に自分で成長したのだと
思ってくれればいいと思う.
みんなが元気でやっているとの便りを聞くのが
一番嬉しい.

親と同じである.
子供に感謝を要求する親はいない.
学生に感謝を要求する教員もいないのだと思う.

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