2024年1月21日日曜日

ゴジラ -1.0 (1) ~ドラマとゴジラの配分がちょうど良い観ておくべき特撮映画~

 年始の忙しさにとうとう耐えられなくなって,仕事から逃避して映画を観に行った。映画館で映画を観るのはずいぶん久しぶりのような気がする。観た映画は「ゴジラ -1.0」である。

やっぱりいいなぁ,映画館で観るのは。特に今回のような怪獣映画の場合には,やはり大画面の迫力と大音響がワクワクさせる。ゴジラの咆哮は腹の底から響いた。映画はこうでなくては。

そして,内容が思いがけず素晴らしかった。もっと子供向けのエンターテインメントかと思っていたのだけれど,全然違っていた。大人向けのゴジラだった。

まず主人公の神木隆之介の精悍な顔つきに驚かされた。これまで見てきた彼とは違う。男らしさが感じられる。しかし,彼は特攻隊から逃げてしまった男。そしてゴジラへの恐怖のために動けず,多くの人を見殺しにしてしまった。それで幸せな人生を送ることを許されない業を背負ってしまった男という,観るのが耐えられないほど重い役だった。

そしてこの映画のシリアスさをガツンと思い知らせてくれたのは安藤サクラの登場シーン。自分の家族は戦争で死んだのに,特攻隊員の神木は生還してきた。そのやるせなさをひどい言葉ですごい顔で神木にぶつける。彼女の演技の凄まじさに私がビビるほどである。

佐々木蔵之介も山田裕貴も青木崇高も,そして吉岡秀隆もみんな素晴らしい演技だったのだけれど,やはり浜辺美波のかわいさにトドメを指す。彼女がいなければこの映画がギスギスしたものになっていただろう。

これらの登場人物が織りなす人間ドラマがかなりベタで予想がつくのだけれど,それでも感動する。いや,逆にベタだからこそその結末に至ったときに安心する。そんなストーリーになっている。

人間ドラマがほとんどなかったシン・ゴジラとは全く逆の作り方。シン・ゴジラをみたときは,そんな人間ドラマなど邪魔だと思ったけれど,今回のゴジラ-1.0を観てドラマとゴジラの配分さえ間違わなければ,ちゃんと良作になるのだということを認識した。

ということでかなりオススメ。星4.5です。★★★★ ★/☆

#橋爪功が数秒出演していて美味しい役だなと思った

#2024年1本目。

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