2017年3月28日火曜日

千葉真一といえば,服部半蔵

テレビで「影の軍団IV」が放送されていた.私が見ていたのは中学生くらいの頃だろうか.JACの役者さんもみな若くて,とても懐かしかったけれども,あらためて服部半蔵演じる千葉真一のカッコよさに惚れ直した.あの鎖帷子の黒装束がたまらないのだ.

これまで,殺陣のカッコよさといえば,若山富三郎勝新太郎,そして三船敏郎を紹介してきたけれど,千葉真一もすごい.影の軍団シリーズでは,忍びの集団の頭領,服部半蔵を演じ,非常に渋~い忍者アクションを披露している.殺陣も忍者らしく,普通の日本刀でない特殊な形の刀を使用したり,蹴ったり,敵の足を刀で突き刺したりと,少し変わっていて,彼の工夫がいちいちカッコいいのである.ときどき,そりゃないだろう,というアクションも披露しているが,そのオチャメさも魅力のひとつである.

彼のすごいところは常に新しいアイデアを取り入れようとすることで,たぶんスタッフをいつも困らせていたんだろうなぁと推測する.真田広之がまだJACだったころ,彼の命は千葉真一の無茶な要求で何度も危険にさらされたらしい.あの頃の撮影は無茶苦茶だったという話.

あの「影の軍団」のテーマが聞こえてくるとゾクゾクする.服部半蔵は敵ボスを倒す前に決め台詞をいうのだけれど,シリーズIVでは,「名もなく地位無く姿無し. されどこの世を照らす光あらば,この世を斬る影もあると知れ.天魔伏滅」であった.別シリーズでは,「我が身既に鉄なり.我が心既に空なり.天魔伏滅」となっていて,このセリフをきめた後に相手をワンアクションで倒すところがカッコいいのである.

影の軍団以来,本格的な忍者アクションの時代劇が無いような気がする.だれか挑戦してくれないかなぁ.


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