2008年11月1日土曜日

妖怪が街を徘徊する

なんとか連休前にひとつ仕事を片付けることができた.
ちょっとほっとする.

そういえば今日はハロウィーンだったような...
それどころか今日から大学は大学祭 吹田祭だったような...
全然関係なく仕事をしていた.
いや昼間は,吹田祭にあわせて開催される
電気系教室創立百周年記念講演会についての
準備はしていたのだから,それなりに大学祭の
影響はうけているのだが.

さて,ハロウィーンと言えば,魔女やお化けが
万聖節を前に町に繰り出すという夜である.
それで仮装して出かけるということになったらしい.

日本で言うと,妖怪が町を闊歩するということだろうか.
日本では仮装する風習はなくても,
やはり昔は妖怪は日本の界隈を
歩きまわっているように思われていた.

夕方暗くなってきて,すれ違う人も誰だかわからなくなる.
誰だかわからない身元不明な人は,
昔の人にとっては妖怪に
等しかったということなのかもしれない.

夕方を「黄昏」と書いて,「たそがれ」とか
「かはたれ」などと呼ぶが,
もともとは「誰ぞ彼」とか「彼は誰」とか,
そういった言葉が語源であるらしい.
柳田国男の著作で読んだ覚えがある.
身近に妖怪がいると信じられていたのだろう.

電話で「もしもし」と呼びかける理由にも
面白い話がある.
実は,どうも妖怪は二度同じ言葉を
繰り返すことができないという話が
流布していたらしいのである.
電話というものが普及し始めたころ,
電話の向こうの人は,やっぱり身元が少し
怪しいひとであったに違いない.
そこで,自分は妖怪ではありませんよ,
ということを示すために,「もし」と
一回だけ問いかけるのではなく,
「もしもし」と2回問いかけたのだとか...
(これも柳田の著作で読んだんだっけ?)

とにかく,日本においても妖怪は
身近なものであったらしい.
ほんの百年も前のことである.
ハロウィーンはなくても
カッパ祭りとか,アマノジャクの祭りとか
なまはげとか,そういったものが
日本にもある.

ほんの百年くらい昔は,
異世界がもっと身近にあった.
これは世界共通のことなのかもしれない.

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