最近は,シューベルトのピアノソナタばかりを聴いている.
きっと疲れているせいだ.
元気のあるうちは,オーケストラ曲を聴いていた.
ベルリオーズの「幻想交響曲」とか,
ベートーベンの「英雄」とか.
しかし,だんだんそうしたハイカロリーな曲が
つらくなってきて,いつのまにか
シベリウスの交響曲に.
それも重くなってきて,ボーン・ウィリアムスの
交響曲になった.
徐々に静かで抑揚のない曲調のものを
好むようになっていた.
そのうち,音色のボリュームに参って
しまうようになって,器楽曲へ移行した.
私はつねづねバッハを愛聴しているので,
こうした機会こそ別なものを聴きたくなって,
まずはベートーベンのピアノソナタを聴く.
けれど,「ディアベリ変奏曲」で挫折.
フォーレの「レクイエム」のピアノ演奏版も試したけど,
つらくなってきた.
そんなときに,ふとシューベルトのCDを手に取ってみた.
ずいぶんと久しぶりに聴く.
そのときに聴いたのは,ブレンデルのライブ盤.
ピアノソナタ第20番 D.959だった.
自分の状態がちょうど同期していたのか,
最初のフレーズからなにか心に染み入るように感じた.
長い曲なのだけれど,じっと耳を澄まして集中できる.
やさしい歌が聞こえているようだ.
そして第4楽章.
ここでは,素朴といっていいくらいに平明なメロディが出てくる.
本当に口で歌っているような,単純なメロディ.
こちらもついつい口ずさみたくなる.
長い曲の終りに,このメロディである.
思わずホッとしてしまう.
緊張が解けていく.
この曲ですっかり私はシューベルトのピアノに
まいってしまった.
このCD2枚組にはその他にも,D. 960, 894, 840, 784が
収録されていて(いずれもライブ録音),
以来,それらを聴きこんでいる.
残念ながら,私は所有しているシューベルトの
ピアノソナタのCDは,ほんの数枚である.
内田光子の即興曲集とか.
(これはこれですごい演奏なのだけれど)
今後,適当なCDを買おうかと思っている.
ただ内田光子がたしかどこかのインタビューで,
シューベルトには死のにおいがする,
と話していたように思う.
死ぬ時にはシューベルトを弾いていたい,とも.
シューベルトに強く惹かれるようになった
私の心の状態はずいぶんと危ないのかもしれない...
2009年10月30日金曜日
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