2008年9月29日月曜日

負ける覚悟

筋肉痛で足腰が痛い.
先週の土曜日は息子の運動会だった.
保護者参加の綱引き競技が原因らしい.

小学校の運動会も私が子供のころと,
ずいぶん様変わりしている.
噂では,徒競争で順番がつかないように
手をつないで走るとか,
人に声をかけることができない子供のために
借り物競争をやめるとか,
あるいは食べ物を大事にするということで
パン食い競争とか飴探し競争とかをやめるとか,
そうしたことを聞いていたので,
一体,どうしたものかと思っていたのだけれど,
息子の学校はまだ昔ながらの運動会という感じで,
少しほっとした.
それでも個人の徒競争は無くて,
グループに分かれてリレー競技しかなかった.
騎馬戦があったのはほっとしたけれど.

だいたいにして,
徒競争で手をつないで走るということなど,
私としては気持ち悪くて仕方がない.
そんなものは運動会とは呼べないのではないかと思う.
運動会はお遊戯大会ではないのだ.

私は子供のころからとにかく運動音痴で,
走るのはクラスで1番か2番に遅かった.
だから運動会は本当に嫌だった.
体育で運動会の練習が始まると,
学校に行くのも足取りが重かったことを覚えている.

もちろん,そのころの運動会は
競争がメインだから,徒競争の他にも,
いろいろな競技に参加した.
徒競争はまだいい.
自分がビリになれば済むことだから.
しかし,グループになって勝敗を競うとなると,
同じチームの仲間に申し訳なくて,申し訳なくて,
それが本当に嫌だったのである.

それでも運動会の日はやってくる.
結局のところ私が運動会で得たものは,
「負ける覚悟」というものではなかったろうかと思う.
勝つ可能性はほとんどなくても,
とにかく一生懸命やる.
負けるとわかっていても,
その覚悟を決めて必死にやる.
小中学校の運動会では良い思い出などほとんどないが,
スタート待ちの行列で胃が痛くなったあと,
覚悟を決めて走っていたことはよく覚えている.

こう考えると息子の小学校のリレー競技は
ある意味,残酷である.
私が参加するのだったら,やっぱり嫌だろうなぁと思う.
(私の頃は,リレーというのは花形競技で,
選手に選ばれるのは栄誉なことだったから,
私なんて,とてもとても...)
それでも子供たちは走っている.
その中で,私と同じ「負ける覚悟」を決めて
走っている子供たちがいることを思うと,
やっぱり胸が少し痛くなるのである.

2 件のコメント:

  1. 同じく、私のところも娘の運動会でした。幼稚園ですが、集団競技で心を一つにする喜びを味わったり、リレーで抜きつ抜かれつの大激戦があったり、小さい子供だからと言って侮れません。

    おっしゃる通り、順番がつかない競争、借り物競走なし、パン食い競走なし、そんなのはちょっとおかしいですよね。いずれ社会に出ていく子供たち、社会でもまれることは呼び体験させておくべきだと思います。

    さて、先生の負ける覚悟、大変共感します。私もいつもビリでしたので。。。運動神経以外が関係するような競技でしか上位いけませんでした。本当に嫌でしたよ。でも、いやでもその時はくる。人前でビリをさらす覚悟、たしかにそれは身に付いたかもしれません。。。

    仕事でも社会でも負ける覚悟が本当にできれば、少なくとも感情的には楽になれるのかも。

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  2. asanoさん,コメント有難うございます.
    asanoさんもお子さんの運動会でしたか.
    子供は子供なりに運動会を楽しんで(苦しんで)いるようで,その姿にうれしくなってしまいます(親ばかです).

    asanoさんも「負ける覚悟」をした人なのですね.私は,最後の方はずいぶんと開き直っていたような気がします.
    でもやっぱり嫌いだったかな...

    高校では,騎馬戦が得意でした.

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