2009年4月21日火曜日

飛び跳ねるメタボ

金曜日は,電気系学会関西支部総会に参加する.
そして土曜日は,パワーエレクトロニクス学会の
総会と定例研究会に参加,続いて昨日月曜日は
電気学会の調査専門委員会に参加.
とにかくしばらく忙しかった.
(いや,今も忙しいのだけれど,
先週は机にいる時間が取れなかった)

そんな先週の深夜にTVをつけてみると,
海外のコンサートの映像が流れていた.
Tシャツにコットンのズボンを着たメタボなオジサンが
ステージをところ狭しと飛び跳ねている.

正直,このボーカル,カッコわるいなぁと思ったのだけれど,
なにかメロディーが気にかかる.
いつかどこかで聴いたような...

そこでじっと画面を観ていて,
"Rio"が流れたところでやっと気づいた.
彼らは,あの"デュラン デュラン"だったのだ.
ってことは,あのメタボはサイモン?

デュラン・デュランといえば,
ロックとポップスが黄金色に光り輝いていた80年代,
スタイリッシュな音楽とヴィジュアルでそのトップに君臨し,
一世を風靡したバンドである.

"Seven and the Ragged Tiger"なんてアルバムは
私も繰り返し聴いたなぁ.
MTVでもプロモーションビデオが頻繁に流されていたし,
"Wild Boys"なんて映画みたいで好きだったし.
あの頃ボーカルのサイモンは,もちろん痩せていて,
本当にカッコよかった.

それが,このメタボに...
TVを見ていて思わずため息.
映像は2000年のものだというから,
今はもう少しやせているのかもしれないが,
ステージ上で観客に向かって両手を突き出す姿は,
昔のあのカッコよさからは想像できないものだった.
これがデュランデュランと気づいた私は,
なぜか少し悲しくなった.

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昨日の夕方は研究室の新人歓迎コンパが開かれた.
またフレッシュな学生たちがやってきた.
そして私の歳を実感する.

以前にも書いたけれど,
大学にやってきたからというもの,
私の老け方は加速度的になっている.
つまりは,毎日彼らとの考え方のギャップを
感じているからなのだろう.
(かといって,彼らと同じ感性だったとしたら,
それは,なんと気持ちの悪い中年だろうとは思うが)

まぁ,いいのだ.
私は私で「立派な40代」になろうとしているのだから.

しかし,そこであのサイモンの姿を思い出した.
あのステージ上で飛び跳ねるメタボの姿を...
あぁはなりたくはない.
本当にそう思った.
飲んでいたウィスキーの味が急に平坦になった.
(まぁ,居酒屋で飲み放題の安ウィスキーなのだから,
最初からすごく美味しいってわけでもなかったのだけれど)

実はデュラン・デュランの映像を見た夜,
YouTubeで80年代の彼らのPVをさがして観た.
やっぱり素敵だった.
しかし,それだけに今のサイモンに
「なに太ってんだよ!」と言いたかった.
(他人のことは決して言えないのだけれど...
まぁ,私の青春の美しい思い出を壊したということで)

そこで,口直しに(笑),デヴィッド・ボウイの映像を観た.
80年代のPVももちろんスタイリッシュなのだけれど,
最近の映像を観ても本当にカッコいい.
その映像は,もう60歳になろうかという
彼のライブのものだったけれど,
体型はいまだに若木の枝のように細く,
彼が身体を揺らして歌うだけで,
引き込まれるような魅力がある.
その夜はうっとりとして眠りについた.

そして,昨日,コンパでウィスキーを飲みながら,
デヴィッド・ボウイのように歳をとりたいものだと
つくづく思ったのである.


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