2008年5月13日火曜日

本当に大事なことは

本当に大事なことって,そうそう簡単には書けない.
書こうとすると,その説明に費やさなければならない
言葉の多さにあらかじめ押しつぶされてしまう.
だからブログに書くことは,
本当に大事なことからちょっと外れたことを書くことが多い.

例えば,本当に好きなCDの話,
ずっと稽古している合氣道の話,
そして家族の話など.
こうした話題を記事にするのは,
やっぱり心理的ハードルが高い.

ユング派の心理学テストに,
被験者につぎつぎと単語を投げかけ,
連想するものを答えてもらうというものが
あるそうである.

このテストで大事なのは,
連想された内容ではなく,
被験者が答えるまでに要する時間の長さである.
それを測っておく.
例えば,「友人」という言葉に対して
連想するものを答えるまでの時間が長ければ,
被験者は「友人」関係に何らかの問題があるのではないかと
推測されるのである.

このテストの例をみてもわかるとおり,
人間は,本当に大事なことを
そうそう簡単に口に出したり,
書いてみたりすることはできない.

しかし,その部分,部分だけでも
言葉に表していくことは
自分の思考を整理するためにも必要ではないかと
思い始めている.

このブログでもなにか
少しずつ,少しずつ始めてみるかもしれない.

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