2009年11月27日金曜日

ブラームス,バイオリン協奏曲:カミーラ/あなたといた夏

最近は音楽の話題が多いような気がするけれど,
今日もまたやっぱり音楽の話.
忙しい毎日には,清涼剤が必要なのだ.

今朝通勤中に聴いてきたのは,

ブラームス
バイオリン協奏曲
(ハイフェッツ,ライナー,シカゴ響)

このブラームスのバイオリン協奏曲は,
いわゆる3大バイオリン協奏曲に含まれる(?)名曲で,
私も大好きな一曲である.
(ちなみに,その他の2曲はメンデルスゾーン,ベートーベン.
あれ?チャイコフスキー,シベリウスは含まれないんだっけ?)

第1楽章からたっぷりとバイオリンがメロディーを
聴かせてくれる.
第2楽章の緩徐楽章はうっとりとする美しさ.
そして第3楽章の力強さに盛り上がって終了する.
どの楽章も素晴らしくてため息が出る.

この曲を聴くと,私は
ブリジット・フォンダとジェシカ・タンディ主演による
「カミーラあなたといた夏」という映画を思い出す.

学生時代,月に2本は映画を見ていた頃,
どこかの名画座で観た,派手さはないが
じっくりと心温まるような映画である.

生活に行き詰っているブリジッド・フォンダが
過去に有名なバイオリニストだったジェシカ・タンディと
ともに家出をして,いろいろな事件があって,
最後に自分の居場所を見つけていく,
あるいは過去の後悔を清算する,という
ある意味ロードムービー的なハートウォームフルなお話.

ジェシカ・タンディは,この時すでにずいぶんな老齢で
病をわずらっており,たしかこの映画が
最後の出演作ではなかったかな.

映画を観たのはもうずいぶんと昔のことなので,
詳細はすっかり忘れてしまったのだけれど,
ところどころでこのバイオリン協奏曲が聞こえてくる.
ジェシカ・タンディは若いころ,この曲の名演奏家だったと
いう設定になっているのだ.
特に第2楽章がしみじみとしたシーンで効果的に使われていた.
(ときに,くどいように感じられるほど)
だから,この曲を聴くと,
老婆と美しい女性が夕映えに並んでいる姿が
目に浮かんでしまうのである...

映画の内容は覚えていないけれど,
音楽だけはしっかりと心に残っている.
映画音楽というジャンルがあるけれど,
大変に重要であるということがよくわかる.
そして,その映画の内容が曲のイメージを
作ってしまうのだ.

私はときどき思う.
今,この瞬間が映画として映されるならば,
どんな音楽がバックに流れているのだろうかと.
本当に聞こえたらいいのに.

#聴いてきたCDのカップリングは
チャイコフスキーのバイオリン協奏曲である.
これも名曲中の名曲.
おススメの一曲である.

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