昨日,「勤労は美徳」というフレーズを書いてから
少し考えてみた。
果たして本当に勤労は美徳なのだろうか?
私にとっては勤労は美徳である。
なぜなら私が働くのは,パンのみのためでなく,
マズローのいうところの自己実現欲求の一手段としてだからである。
仕事を通じて社会貢献をする。
それも目的である。
私たちは社会と関わりをもたずして生きていくことはできない。
関わりをもつということは,
社会に対して何らかの働きかけをする。
その最もEffectiveな手段が仕事という認識である。
自己実現が仕事を通じてできない人もいるかもしれない。
そういう人たちにとっては,仕事は生活の糧を得るための,
そして仕事外で自己実現をするための資金を得るための,
一手段でしかないかもしれない。
そういう考え方のもとでは,自分の労働力は
会社や社会というシステムに取り込まれていると感じ,
仕事に生きがいなど感じることはできないだろう。
「勤労は美徳」などというフレーズも
自分たちの労働力を取り込むためのうまい言葉にすぎないと感じるだろう。
現代は自己実現の手段が仕事に限らないのかもしれない。
社会への働きかけも仕事を通じなくてもできるのかもしれない。
しかし生きがいのない仕事の現場では,
責任感の喪失が起こらないのだろうか。
楽しむことのできない現場は苦痛でしかない。
仕事への創意工夫も生まれないだろう。
だが生きがいを感じられない職種というのもあるだろうと思う。
そういう仕事に就くということは本当に不幸である。
仕方がなく,という状況もあるのだろう。
そういう人たちに対して,こうした安易な言い方は申し訳ないと思った。
だから私はこのように言い直すことにした。
「勤労は美徳である。
ただし,勤労を通じて自己実現欲求が満たされる場合に限って」
2007年6月13日水曜日
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