2008年12月2日火曜日

懐かしいモードが

先週の土曜日は,東京工業大学を訪れた.
私が大学時代所属していた
合氣道部の40周年記念演武会が目的である.

18歳のときに合氣道に出会った.
高校時代は空手をやっていたので,
大学の空手道部を訪ねてみると,
すでに新入生説明は終了していて,
「空手道部はどこですか」,と尋ねた相手が
合氣道部の先輩だったのである.
「まぁ,まぁ」とうまく言いくるめられて,
食事をおごってもらったのが運のつき.
部の見学をすることになって,
道着を着せられて,
受け身などを習って...
そして,そのまま部員となった.

3年間の現役活動ののち,
6年間(!) OBとして足繁く稽古に通った.
(後輩のみなさん,ご迷惑をおかけしました)
就職してからも,水戸,栃木,吹田と
なんとか稽古を続ける環境に恵まれている.
もう23年近く稽古していることになる.

演武会は現役の部員のみなさんが,
元気溌剌とした技を披露されていた.
特に1年生の技量の高さに驚いた.
まだたかだか半年しか稽古していないはずなのに,
まずは技の格好がついている.
私の頃と違って,優秀な部員ばかりなのだろう.

3年生の落ち着いた演武のあとは,
私が入学以来,ご指導いただいていた
O先生の演武 杖投げ が披露された.
3年生の主将が受けということもあって,
100%の出力というわけではないと思われたけれど,
それでも見ているこちらの姿勢が正しくなるような,
素晴らしい演武だった.
久しぶりに身体がゾクゾク,ワクワクする経験だった.

演武会の後は,目黒の香港園に会場を移して,
記念祝賀会.
O先生も今年還暦をお迎えになったそうで
(全然,そんな風には見えないけれど)
併せてお祝いをする.

100名程度の参加があったという.
さすが40周年.伝統を感じる.
名札をみると,私は第20代であった.
ちょうど半分である.
20年も昔のことになる.
会では,過去の写真がデジタル化され,
プロジェクタで紹介された.
恥ずかしながら「青い」私の姿も映し出された.
一緒に,私が1年生だったときに主将だった
H先輩と見ていたら,学生時代のような錯覚をした.
お互い,少し白髪が増えてしまったけれど,
顔を見合わせれば20年前に戻る.
頭の中に,あの頃のモードが立ち上がる.
なにか身体の中も変わってしまったようだ.

帰りの新幹線の中もずっとその余韻があった.
この記事を書いている今でさえまだ残っている.
あのときにまた私も少し変ったのであろう.
懐かしいモードが立ち上がり,
新しい私がまた始まっている.
(まぁ,単に稽古がやりたくなった
というだけかもしれないけれど)

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