2008年6月17日火曜日

中国の躍進に不安を感じる

PESC08で配付された資料の中に
国別に参加者を集計したテーブルがあった.
それを見て,私は大変驚いた.

今回の発表件数は総数763件.
その国の内訳を下に抜粋する.

China: 225
USA: 152
Brazil: 85
Spain: 69
South Korea: 65
Canada: 64
France: 63
Germany: 61
Japan: 51
Italy: 48
Taiwan: 39
総数:763


日本は,9位.
非常に意外だった.
パワーエレクトロニクスといえば,
日本は得意分野で,
従来からずっと高順位だと思っていた.
それなのに,9位とは...

特筆すべきは中国とブラジルである.
1位の中国にいたっては,発表件数の1/3に
届こうという数である.
1セッションは4件の発表から構成されるが,
そのうちの1件は中国のものとなる.
世界の人口に占める中国人が
占める割合を考慮してみても
これは驚異的な数字である.
(実際は,中国で大学に進んでいる人の
割合は他の先進国よりもずっと少ないのだから
もっとすごい計算になる)

3位のブラジルだって,
こんなに多いとは思いもしなかった.
ブラジルの電気メーカなんて
ひとつも名前を思いつかないのに.

どうなっているのだろう,今の世界は.
気づかないうちに大変な状況に
なっているらしい.
今は有力な電気メーカは
日本や欧米,韓国,台湾などに
偏在しているけれど,
あと数年も経つと様相は
すっかり変わってしまうのかもしれない.

日本はどうやって生き残っていくのか.
以前であれば,

「どうやって世界をひっぱっていくのか」

という問いかけだったものが,今は

「どうやって生き残っていくのか」

となってしまった.
事態は深刻である.
数年後,どのような問いかけになるのか.

「日本が再興するにはどうすればよいのか」

というような問いにならないように
私たちは努力をしなければならない.

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