2008年6月18日水曜日

オイストラフの哲学に助けられて

本日,国際会議PESC08における
自分の発表を終えた.
今回はPoster発表だと
思っていたのだけれど,
Final Programを見ると
結局,Oral発表となっていた.

口頭発表で20分,
プラス5分の質疑応答である.
毎回国際会議の口頭発表では,
痛い目に遭っているので,
今回こそは,と思い,
昨日は外に飲みにも行かず,
部屋で発表練習をしておいた.
(まぁ,部屋でビールは飲んでいたけれど)

発表自体はそれなりに
終えることができる.
なぜならば,練習さえしておけば
(ジョークもできれば練習しておく.
しかし今回はジョークは無し)
本番でもそれを繰り返すだけだから.

問題は5分の質疑応答の時間である.
こればかりはどんな質問が来るか
わからないし,
質問者の英語,そして意図を
汲み取れるかわからない.
とにかく口頭発表では
質疑応答が一番のヤマなのである.

そんなに急いだつもりはないのだけれど,
本番は予定よりも発表が
早く終わってしまった.
ChairManの,

"質疑応答の時間はたっぷりある"

との言葉に"しまった!"と思っても
あとの祭り.
約10分の質問の嵐に
耐えなければならなくなった.
(練習で時間を計っておけばよかった)

でも,実は最近になって,
世界のいろいろな人たちと議論するのが,
楽しいと感じているのである.
なぜなら,自分の研究について
いろいろな研究者たちが
議論してくれるのだから.

ただ,楽しいのと
質問に回答できるかどうかは別問題.
一つ目,二つ目と質問に
なんとか答える.
そして三つ目の波が来た.
鋭い質問!
しかし,いつしかそれはコメントとなって,
最後は暖かいアドバイスに変化した.
(実は伊瀬先生のお知り合いで,
大変勇気づけられるコメントをいただいた)

加えてChairmanからも,ポジティブな意見が.
少しホッとしたところに,
別の質問が.
これが難しい質問だった.
答えているうちに,何が質問だったのかも
怪しくなってくる.
シドロモドロで結局時間切れ.
...ショック.

今回も敗れた.
しかし,今回はそれほど落ち込んでいない.
もちろん今回の失敗を反省し,
次回までにまた実力をつけなければならない.
それでも,いくつかの質問には
答えることができたではないかと思う.
一つの失敗でそれほど落ち込まずともいいだろう.
これこそ「オイストラフの哲学」である.

点数をつけるならば,
今回は合格点ギリギリの60点.
(自分に対しては採点が甘い?)
毎回そこらへんの得点しか取れない.
ちょっと恥ずかしい実力である...

しかし,国際会議は楽しむものであると
最近になって強く思う.
少しぐらいの失敗(少しでないかも...)で
その楽しさがなくなるわけではない.
今晩はバンケット.
世界各国の研究者たちと
大いに楽しむことができればと
思っているのである.

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