2008年7月24日木曜日

でんき予報にハラハラする

暑い.あついなぁ.
大阪は連日33℃を越える暑さである.
こうも暑いとやはりエアコンなしでは
過ごせなくなる.

とはいえ,私もパワエレ研究者の
末席を汚している身,
省エネを考え,
電力の供給を心配してしまう.
特に東京電力は大丈夫かと思ってしまう.

ご存知のとおり,
昨年の新潟県中越沖地震のために,
柏崎刈羽原子力発電所の7基が
依然,停止したままとなっている.

7基となると,その定格電気出力は
820万キロワットにも達する.
東京電力の夏の最大発電電力が
およそ6400万キロワットだから,
だいたい13%の電力が供給できない状況になっている.

電力の発電量が需要に追いつかないとどうなるか.
まず周波数が下がり始める.
50Hzが49.9Hzとか49.8Hzに下がってくる.
そしてさらに電力不足が深刻だと,
電圧が下がりはじめ,
運転を停止してしまう発電所が出てきて,
大規模な停電を引き起こす恐れがあるのである.

電力が足りないといっても,
昼間のピーク時だけのことなので,
そのための電力を夜間のうちに貯めておくことが
できればいいのだけれど,
それができないのが電力の性質なのである.

最近になって,電力を充放電できる
大型の電池が開発されてきたけれど,
まだまだ容量は小さく,そしてコストは高い.
唯一この電力貯蔵の役割を果たしているのが
揚水発電所なのだけれど,
環境の問題もあって,
なかなか新規建設は難しいのである.

電力を融通してやればよい,という考えもあるが,
隣の関西電力は周波数が60Hzで異なり,
直接には接続することができない.
周波数変換器という装置を通さなければ
電力を融通することができず,それはたかだか
数十万kWの大きさである.

最悪,どこかの工場などに運転の停止を
お願いするしかなくなってしまう.
そういう契約になっているとはいえ,
電力会社としては屈辱的なことである.

ということで,東京電力の方々は
今年の夏も薄氷を踏む思いで迎えられていると思う.
私は,今年も「でんき予報」(東京電力のHP)を見ながら,
今日も電力の供給量を需要が越えないかと
ハラハラしているのである.

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