引越して初めての床屋

引っ越しして困ることの一つに床屋問題がある.

いままでの馴染みの床屋ではなく,新規にお店を開拓しなければならない.そしてこれまでは,あの倒れる椅子に座って一言「いつもの感じで」といえばよかったものが,最初から細かく「ここはこうして」などとお願いしなければならない.それも初対面の主人に説明するのだから,本当に気が重い.そのうえ,完成された髪型が満足できるものとは限らないという不安がある.失敗したら1ヶ月以上,つらい髪型を通さなければならないのだ.

いずれにしろ,お店を試してみなければ判断できない.今日,勇気を出して住んでるところで一番近い床屋に入ってみた.「予約なしでも大丈夫ですか?」と尋ねてみると,「ちょうど今空いております」と,バンダナを頭に巻いた40代と思しき店主がくるりと椅子をこちらに向けた.もう後戻りはできない.あとは椅子に座って覚悟を決めるしかない.

椅子に座って,最後に床屋に行ったのは1ヶ月と3週間前だったということを話し,そしてその頃に撮影した私の写真を見せて,以前の髪型を理解してもらった.

結局,丁寧に主人は髪を切ってくれた.髪型も以前とあまり変わりない.十分満足の出来栄えだ.最後にコーヒーまで出してくれた.至れり尽くせり.

とにかくホッとした.これでまた1.5ヶ月大丈夫だろう.次も今日の床屋に行くことになるのだろうか.代金が,これまでの床屋より900円も上がったということが気がかりなのだけど.

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